ハイエースを売却するときに必要な書類
お車を売却される際、売却される方とお車に応じて必要な書類も異なります。
「すべてのケースに共通して必要な書類」と、それに加えて「ケースに応じて追加で必要な書」を分類し、それぞれの書類について、発行方法や紛失時の再発行方法など詳しく解説していきます。
ハイエースの売却時だけではなく、軽自動車以外の普通車全般に共通した解説となっておりますので、ぜひ参考にしてください。
1. ハイエース(普通車)を売却する時に必要な書類や物
1-1 すべてのケースに共通して必要な書類と物
ハイエース(普通車でも同様)を売却するすべての方が用意する必要のある書類やものです。
1-1-1 ご自身で用意する書類
- 自動車検査証(車検証)
- 自賠責保険証明書
- 自動車納税証明書
- リサイクル券
- 印鑑登録証明書(ルール上は発行日から3ヶ月以内のものですが、書類作成や事務手続き上2ヶ月以内のものをご用意ください)
- 振込口座情報
- 身分証明書
- 実印(軽自動車の場合は認印でも可)
1-1-2 弊社(株式会社ランクス)が用意する書類
- 委任状
- 譲渡証明書
1-2 ケースに応じて追加で必要な書類
- 車検証を取得してから姓が変わった場合
- 戸籍謄本
- 1度だけ引っ越し(住所変更)がある場合
- 住民票
- 2回以上引っ越し(住所変更)がある場合
- 戸籍の附票
- 車検証上の所有者が販売会社やローン会社になっておりローン返済中の場合
- ローンの残債確認書類
- 車検証上の所有者が販売会社やローン会社になっておりローンを完済している場合
- ローンの完済証明書
- 車検証上の所有者が亡くなられている場合※単独相続(相続人の中の1人が相続する場合)
- 除籍謄本
- 遺産分割協議書
- 相続人全員の戸籍謄本
- 車庫証明書
- 所有者以外の方が代理で売却される場合
- 委任状(所有者の実印が押されたもの)
- 代理人の身分証明書
- 既に一時抹消済みの場合
- 登録識別情報等通知書(一時抹消登録証明証)
- 緑ナンバー(商業用自動車)の場合
- 事業用自動車等連絡書
注意:ケースによっては、弊社では該当ハイエースの買取りができないケースや必要書類の内容が異なる場合がございます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
2. 必要書類の説明と発行・紛失時の再発行について
2-1 自動車検査証(車検証)
自動車検査証は一般的に車検証と呼ばれることが多く、国が定める検査(車検)に合格し、使用を許可された事を証明する書類です。お車購入の際や定期的な車検の際の車検合格時に交付されます。
運転時は常時携帯が義務づけられているため、ほとんどの方が車内のグローブボックス(ダッシュボードの小物入れ)やドアポケット、シートポケットなどに収納しているかと思います。
車検が切れていても売却は可能ですが、運転することはできないので、注意が必要です。 車検が切れている場合は、出張買取や車両搬送の依頼をしましょう。
2-1-1 車検証の再発行
車検証の再発行方法は、2通りあります。
1. 管轄の運輸支局(陸運局)の窓口にて手続きをする。
- 申請に必要な書類
- 申請書(運輸支局窓口にて配布。または国土交通省HPよりダウロード)
- 手数料印紙 300円(運輸支局にて販売)
- 車検証(汚損や棄損など損傷した車検証がある場合に限り返納)
- 理由書(車検証が返納できない場合に必要。国土交通省HPよりダウンロード)
- 使用者の認印または使用者の認印がある委任状(代理申請の場合)
- 使用者または代理人の本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポート、マイナンバーカードなど氏名及び住所が確認できる書類のうちいずれか1つ)
2. 弊社(株式会社ランクス)が代行手続きする
- 申請に必要な書類
- 委任状(使用者の認印の押印があるもの)
- 理由書(使用者の認印の押印があるもの)
- 手数料(買取業者・販売店に確認)
2-2 自賠責保険証明書
自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は強制保険とも呼ばれ、すべての自動車に加入が義務づけられた損害保険です。
車検証同様、運転時は常時携帯が義務付けられているため、車内に車検証と一緒に保管されていることが多いです。
紛失した場合や期限が切れている場合は、運転することができないほか、売却することもできません。そのため、再発行や更新の手続きが必要となります。
2-2-1 自賠責保険証明書の再発行
自賠責保険証明書の再発行は、加入している保険会社または保険代理店に連絡して、手続きを行います。再発行にかかる費用は無料の場合が多いですが、保険会社によって異なるため、事前に確認が必要です。
〇申請先
- 保険会社または保険代理店
〇申請に必要な書類
1. 紛失・盗難の場合
- 再発行申請書(保険会社窓口にて配布)
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 印鑑(認印)
2. 汚損や棄損など損傷した自賠責保険証がある場合
- 損傷した自賠責保険証明証
- 印鑑(認印)
〇再発行にかかる期間
自賠責保険証明書は、必要書類が完備していれば即日発行される場合もありますが、再発行手続きから再発行完了まで1週間~2週間かかる場合があります。
自賠責保険証明書の再発行手続きは、期間に余裕をもって進めることをおすすめします。
2-3 自動車納税証明書
自動車税納税証明書は、自動車税が納められていることを証明する書類です。
毎年5月に管轄の自動車税事務所から、自動車税納税証明書と自動車税納税通知所(納付書)が一緒に送られてきます。自動車税納税証明書と自動車税納税通知書を持参し、記載されている納税額を金融機関やコンビニなどで支払うと、納税済みの印鑑が押された自動車税納税証明書が返却されます。
自動車税納税証明書には有効期限があるので注意が必要です。
2-3-1 自動車税納税証明書の再発行
自動車税納税証明書の再発行方法は3通りあります。
1. 管轄の都道府県の自動車税事務所または運輸支局(陸運局)内の自動車税事務所で発行する場合
〇申請に必要な書類
- 車検証(写しでも可)
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 納税領収書の原本(注意:自動車税納付後、運輸支局で確認が取れるまで10日程度かかるため、その間に自動車税納税証明書の交付を受ける場合は納税時の領収証が必要)
2. 郵送で申請する場合
〇申請に必要な書類
- 自動車税納税交付請求書(各都道府県サイトからダウンロード)
- 車検証(写し)
- 本人確認書類(写し)
- 納税領収書(納税後10日以内に申請する場合)
- 返信用封筒
〇注意点
都道府県によって、必要書類や再発行にかかる期間が異なりますので、事前に確認が必要です。
3. 弊社に代行手続きを依頼する
〇申請に必要な書類
- 車検証(写しでも可)
- 委任状(弊社でご用意いたします)
〇注意点
事前にご相談ください。
2-4 リサイクル券
リサイクル料金の支払いは、リサイクル法という法律で、自動車の所有者に義務付けられています。
リサイクル券は、自動車を廃棄する際のリサイクル料金を、事前にきちんと納めていることを証明する書類です。※リサイクル料金は、自動車の最終所有者が負担するため、車の売却時には返金されます。
リサイクル券は、車両購入時に、車の所有者になる人が販売店にリサイクル料金を支払い、発行されるため、車検証などと一緒に車内に保管されていることが多い書類です。
車の売却時には、「リサイクル券」または「リサイクル料金預託証明証」が必要です。
2-4-1 リサイクル券の再発行
リサイクル券は、再発行できません。
リサイクル券の代わりの証明証となる「自動車リサイクル料金預託状況」の取得が必要です。本人以外でも取得が可能なので、比較的かんたんに手続きをすることができる書類です。
〇申請先
ウェブサイト「自動車リサイクルシステム」
〇必要書類
- 車検証に記載の情報(車体番号、登録番号)
2-5 印鑑登録証明書
印鑑登録証明書は、委任状や譲渡証明書に押印した印鑑が、市区町村に登録された実印であることを証明する書類です。
印鑑登録証明書は、3か月以内に発行したものが必要です。
2-5-1 印鑑登録証明書の発行
〇申請先
住民登録をしている市区町村の役所
またはコンビニ
〇申請に必要な書類
1. 役所窓口で発行する場合(本人が窓口に行く場合)
- 印鑑登録証(印鑑登録カード)またはマイナンバーカード
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
- 手数料(1通300円)(代理人が窓口に行く場合)
- 本人の印鑑登録証(印鑑登録カード)
- 代理人の本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
- 手数料(1通300円)
2. コンビニで発行する場合
- マイナンバーカード
- 手数料(1通200円)
<印鑑登録をするために必要な書類>
実印用の印鑑の登録がまだの方は、まずは印鑑登録を済ませましょう。
〇申請先
住民登録をしている市区町村の役所
〇登録に必要な書類
- 実印用の印鑑
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど顔写真付きのもの)
- マイナンバーカード(マイナンバーカードを印鑑登録証にしたい場合)
2-6 振込口座情報
車の売却代金の振込先口座情報の提示が必要です。(金融機関名、支店名、口座番号、口座名義等)
2-7 身分証明書
本人確認書類の提示が必要です。(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード等)
2-8 実印
委任状や譲渡証明書に実印で押印する必要があります。
<紛失時の対応>
- 役所にて亡失届を提出し、印鑑登録を廃止する。
- 再度印鑑登録手続きを行い、新しい実印を登録する
2-9 戸籍謄本
- 戸籍謄本とは、戸籍の内容がすべて記載されている書類です。
結婚などで、車検証を取得してから姓が変わった場合などに必要な書類です。
<戸籍謄本の発行>
〇申請先
- 本籍地の市区町村の役所
- コンビニ
〇申請に必要な書類
1. 役所窓口で発行する場合
(本人が窓口に行く場合)
- 認印
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通450円)
(代理人が窓口に行く場合)
- 認印
- 委任状(代理人が本人と同じ戸籍に属する場合は不要)
- 代理人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通450円)
2. コンビニで発行する場合
〇申請に必要な書類
- マイナンバーカードまたは住民基本台帳カード
- 手数料(1通450円)
2-10 住民票
住民票は、所有者が引っ越しなどで、1度だけ住所変更がある場合に必要な書類です。
<住民票の発行>
〇申請先
- 住民登録をしている市区町村の役所窓口
- またはコンビニ
〇申請に必要な書類
1. 役所窓口で発行する場合
(本人が窓口に行く場合)
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通300円)
(代理人が窓口に行く場合)
- 代理人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通300円)
2. コンビニで発行する場合
- マイナンバーカード
- 手数料(1通200円)
2-11 戸籍の附票
戸籍の附票とは、その戸籍が作られてから(またはその戸籍に入籍してから)現在に至るまで(またはその戸籍から除籍されるまで)の住所が記録されている書類です。
戸籍の附票は、所有者が引っ越しなどで、2回以上住所変更がある場合に必要な書類です。
<戸籍の附票の発行>
〇申請先
- 本籍地の市区町村の役所
- またはコンビニ
〇申請に必要な書類
1. 役所窓口で発行する場合
(本人が窓口に行く場合)
- 認印
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通300円)
(代理人が窓口に行く場合)
- 委任状(配偶者または直系の親族は不要)
- 認印
- 代理人の本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通300円)
2. コンビニで発行する場合
- マイナンバーカード
- 手数料(1通200円)
2-12 ローンの残債確認書類
ローンが残っている車でも売却することは可能です。
契約しているローン会社に残債確認書類を送付してもらい、ローン残債を確認したうえで、買取業者との手続きを進める必要があります。
2-13 ローンの完済証明書
ローンを完済しているが、車検証上の所有者が販売店やローン会社になっている場合は、売却前にまず名義変更を行います。
契約していたローン会社に完済証明書を送付してもらい、買取業者へ提出したうえで名義変更手続きを進めてもらう必要があります。
2-14 除籍謄本
除籍謄本は、結婚や死亡などによって、その戸籍に在籍している人が誰もいなくなった状態の戸籍を記した書類です。
車検証上の所有者が亡くなられている場合に、名義変更(遺産相続)を行うために必要な書類です。
<除籍謄本の発行>
〇申請先
本籍地の市区町村の役所
〇除籍謄本を取れる人
- 配偶者
- 直系親族(父母、祖父母、子、孫など)
〇申請に必要な書類
- 請求書(役所にて配布)
- 認印
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 手数料(1通750円)
2-15 遺産分割協議書
遺産分割協議書は、お亡くなりになられた方が残した遺産(お車)を、どのように分け合ったかを記す書類です。自動車用の遺産分割協議書が必要となります。
車検証上の所有者が亡くなられている場合に、名義変更(遺産相続)を行うために必要な書類です。
<遺産分割協議書の作成>
地方運輸局のホームページより、自動車用の遺産分割協議書をダウンロードして作成します。必要事項を記入し、相続人全員の署名・捺印(実印)が必要です。
2-16 相続人全員の戸籍謄本
車検証上の所有者が亡くなられている場合に、名義変更(遺産相続)を行うために、相続人全員の記載がある戸籍謄本が必要です。
有効期限は発行から3か月以内です。
2-17 車庫証明書
車庫証明書(自動車保管場所証明書)は車の保管場所(駐車場)を確保していることを証明する書類です。
車検証上の所有者が亡くなられている場合に、名義変更(遺産相続)を行うために、相続人の車庫証明書が必要です。
相続人が、お亡くなりになられた所有者の同居家族などで、駐車場を変更しない場合は、車庫証明書の提出は不要です。
<車庫証 明書の発行>
〇申請先
保管場所(駐車場)を管轄している警察署
〇申請に必要な書類
- 申請書一式(警察署にて配布または警視庁HPよりダウンロード)
- 認印
- 本人確認書類
- 申請手数料2000円程度(都道府県によって異なるため確認が必要です。)
- 標章交付手数料500円~600円(都道府県によって異なるため確認が必要です。)
2-18 登録識別情報等通知書(一時抹消登録証明書)
一時抹消登録(一時的に自動車の使用を中止する場合に行う手続き)時に、運輸支局(陸運局)より発行される書類です。一時抹消中のお車を売却される際に必要となります。
<登録識別情報等通知書の発行(一時抹消登録証明書)の再発行>
登録識別情報等通知書(一時抹消登録証明書)は再発行ができません。
警察署へ届け出をしたうえで、新規登録が必要となります。
2-19 事業用自動車等連絡書
自動車運送業の事業用として自動車を使用する際に、運輸支局(陸運局)から発行される書類です。事業用自動車(緑ナンバー)の売却時には交付から1か月以内のものが必要となります。
事業用自動車等連絡書の有効期限は発行日から1か月です。期限を超過してしまった場合は、発行元の地方運輸局に事業用自動車等連絡書を持参し、期間延長手続きを行う必要があります。
<事業用自動車等連絡書の再発行>
事業用自動車等連絡書は原則再発行ができません。
管轄の運輸支局(陸運局)にお問い合わせください。
2-20 委任状 ※弊社にて用意します
車の名義変更手続きを買取業者などに任せる場合に委任状に必要事項を記載し、署名・捺印(実印)をします。
・記載例
2-21 譲渡証明書 ※弊社にて用意
車を譲渡することを証明するための書類です。譲渡証明書に必要事項を記載し、署名・捺印(実印)します。
・記載例
2-22 メンテナンスノート(定期点検整備記録簿) ※任意
メンテナンスノート(定期点検整備記録簿)は、自動車の保証内容と点検整備の記録が記された書類です。必要ではありませんが、有ると査定金額アップなど有利になる可能性があります。
2-23 取扱説明書 ※任意
取扱説明書は、自動車の操作方法・メンテナンス方法・注意事項などの取り扱い方法が記載された説明書です。必要ではありませんが、有ると査定金額アップなど有利になる可能性があります。
3. まとめ
車の売却時には様々な必要書類があり、中には発行までに長い時間を要するものもあります。
事前にご自身の必要書類をご確認いただき、スムーズな売却手続きになるよう、本記事を「普通車売却の事前確認ツール」として、ぜひご活用ください。ブックマークしておくことをおすすめいたします!